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2026年の年末調整でいくら戻る?年収500万円は約2.8万円の仮ケースで確認

 最終更新:2026年8月18日
2026年12月の年末調整で、年収500万円なら所得税が約2.8万円軽くなる仮試算

2026年の税制改正で、所得税の基礎控除がさらに引き上げられました。

ニュースで「課税最低限178万円」と聞いても、自分の年末調整にいくら関係するのかは分かりにくいですよね。わが家でも年末調整の前に知っておきたいと思い、会社員の仮ケースで計算しました。

先に結論をお伝えすると、今回の前提では、年収500万円の所得税は令和7年分と比べて約27,600円軽くなる試算です。

年収500万円・扶養なしの仮ケース
約2.8万円
2026年分の所得税が軽くなる目安
令和7年分との比較。実際の還付額を保証する数字ではありません。
この記事の試算前提
  • 給与収入のみの会社員で、扶養親族なし
  • 社会保険料は年収の15%と仮定
  • 所得税と復興特別所得税を計算し、住民税は含めない
  • 生命保険料控除、住宅ローン控除、医療費控除などは含めない

これは筆者本人の年収ではなく、制度を分かりやすくするための仮ケースです。 社会保険料や扶養の状況で税率の境目をまたぐかどうかが変わるため、金額は目安としてご覧ください。

2026年の年末調整で何が変わる?

今回いちばん大事なのは、令和7年度改正と令和8年度改正を混同しないことです。

年収500万円の会社員は、2025年分の基礎控除が68万円でした。2026年分は基礎控除の本則が58万円から62万円へ上がり、さらに中低所得者向けの特例加算42万円が適用されるため、合計104万円になります。

令和7年分(2025年)
68万円
本則58万円+加算10万円
令和8年分(2026年)
104万円
本則62万円+加算42万円

給与収入500万円の場合、給与所得控除144万円を引いた給与所得は356万円です。合計所得489万円以下の区分に入るため、104万円が適用されます。

ここが訂正ポイントです。
「年収500万円は令和8年分も68万円で据え置き」ではありません。国税庁の令和8年分基礎控除申告書では、合計所得489万円以下の基礎控除は104万円と示されています。

この104万円は、令和8年分・9年分の時限措置です。また「給与収入178万円まで所得税がかからない」と説明されるのは、基礎控除104万円と給与所得控除の最低保障額74万円を合計したものです。給与所得控除74万円が直接影響するのは給与収入190万円以下の層で、この記事の400万・500万・700万円の3ケースでは給与所得控除額自体は変わりません。

毎月の天引きにはすぐ反映されない

国税庁によると、2026年11月までの給与の源泉徴収事務に変更はありません。改正後の控除を使って1年間の所得税を計算し直すのは、原則として2026年12月の年末調整です。

そのため、1月から毎月少しずつ手取りが増えるのではなく、12月にまとめて精算される形になります。2027年1月以後の給与からは、改正後の源泉徴収税額表が使われます。

2026年1月〜11月令和8年度改正の上乗せを月々の源泉徴収では考慮しません。
2026年12月改正後の基礎控除で年間税額を計算し、天引き済みの税額と精算します。
2027年1月以後改正後の源泉徴収税額表が毎月の給与に使われます。

年収400万・500万・700万円でいくら変わる?

同じ基礎控除の改正でも、所得税の差は年収に比例しません。税率の境目と、基礎控除の加算が切り替わる所得区分があるためです。

仮の年収給与所得令和7年分
基礎控除
令和8年分
基礎控除
所得税の差
概算
400万円276万円88万円104万円約8,200円
500万円356万円68万円104万円約27,600円
700万円520万円63万円67万円約8,200円
年収400万円
給与所得276万円
基礎控除88万 → 104万円
所得税の差約8,200円
年収500万円
給与所得356万円
基礎控除68万 → 104万円
所得税の差約27,600円
年収700万円
給与所得520万円
基礎控除63万 → 67万円
所得税の差約8,200円

所得税の差には復興特別所得税2.1%を含めています。100円未満の処理や実際の社会保険料などで金額は変わるため、「約8千円」「約2.8万円」という目安で見てください。

400万円は約8,200円

基礎控除は88万円から104万円へ16万円増えます。今回の仮ケースでは課税所得が所得税率5%の範囲に収まるため、16万円×5%に復興特別所得税を加えた約8,200円が軽減の目安です。

700万円も約8,200円

700万円では基礎控除が63万円から67万円へ4万円増えます。課税所得は20%税率の範囲にあるため、4万円×20%に復興特別所得税を加え、約8,200円となります。

給与収入だけなら665万5,556円を超えるあたり(給与所得489万円超)で、42万円の特例加算ではなく5万円の加算区分へ移ります。このため、700万円では控除の増え方が小さくなります。

なぜ年収500万円は約2.8万円になる?

500万円の仮ケースで差が大きくなる理由は、基礎控除が36万円増えるだけではありません。控除後の課税所得が195万円の税率境目をまたぎ、所得税率10%の部分が5%になるためです。

給与所得356万円
社会保険料の仮定75万円(年収の15%)
令和7年分の課税所得356−75−68=213万円
令和8年分の課税所得356−75−104=177万円
所得税の差115,500円−88,500円=27,000円
復興特別所得税を含む差:約27,600円

令和7年分は課税所得213万円なので、195万円を超える18万円部分に10%の税率がかかります。令和8年分は課税所得177万円となり、全体が5%税率の範囲に入ります。

「年収500万円なら必ず2.8万円」ではありません。
社会保険料、iDeCo、生命保険料控除、扶養控除などですでに課税所得が195万円以下なら、税率の境目をまたがず、差は約1.8万円程度になることがあります。条件によって結果は変わります。

年末調整の還付はいつ?

一般には、年末調整の結果は12月または翌年1月の給与で精算されます。12月の給与明細に「年調還付」「年末調整還付」などの項目で加算される会社もあれば、1月給与に反映する会社もあります。

ただし、この記事の「約2.8万円」は制度改正による年間所得税の差です。実際に給与へ加算される還付額は、毎月いくら源泉徴収されていたか、賞与がいつ支給されたか、ほかの控除がいくらあるかで変わります。

年の途中で退職した方、海外転勤などで11月30日以前に最後の給与を受け取った方、年末調整を受けられない方は、改正後の控除を受けるために確定申告が必要になる場合があります。

年末調整前に確認したいこと

控除を正しく反映してもらうには、年末調整の書類を期限までに提出することが大切です。

ふるさと納税は年末調整では処理しません。寄付先が5自治体以内などの条件を満たしてワンストップ特例を使うか、確定申告で寄附金控除を申告します。詳しくはふるさと納税の仕組みと手続きで整理しています。

まとめ:2026年は12月の精算額を確認しよう

  • 年収500万円の給与所得は356万円で、令和8年分の基礎控除は104万円
  • 令和7年分の68万円から36万円増える
  • 今回の仮ケースでは、所得税と復興特別所得税が約27,600円軽くなる
  • 2026年11月までの源泉徴収は変わらず、原則12月の年末調整で精算
  • 実際の還付額は扶養、社会保険料、各種控除、源泉徴収額によって変わる

年収だけを見て「いくら戻る」と断定することはできません。ただ、基礎控除が自分の所得区分でいくらになるか、課税所得が195万円の境目をまたぐかを見ると、年末調整の変化を理解しやすくなります。

扶養家族がいる家庭は、基礎控除だけでなく扶養控除で実際にいくら税金が軽くなるかも合わせて確認しておくと安心です。

本記事は2026年8月18日時点の法令・公表資料に基づく一般的な情報です。試算は所得税と復興特別所得税の概算で、住民税は含みません。実際の税額や還付額は個人の状況、勤務先の給与計算、端数処理によって異なります。個別の税務判断は税務署、税理士または勤務先の給与担当者へご確認ください。