「ついに来たか…」

先日、わが家に銀行から一通の封筒が届きました。開けてみると「お借入金利見直日到来のお知らせ」。そう、住宅ローンの変動金利が上がったのです。

ニュースでは「日銀が利上げ」「住宅ローン金利上昇へ」と騒がれていましたが(日銀が利上げすると家計はどうなるかの全体像はこちらの記事で整理しています)、いざ自分ごとになると気になりますよね。今回は、わが家に届いた通知をネタに、「金利が0.25%上がると実際いくら負担が増えるのか?」を、妻との会話形式でお届けします。

💡 この記事の結論(先に要点だけ)

  • 負担増の目安:残高1,000万円なら、利息負担は単純計算で年間約25,000円(月約2,000円)増えるイメージ。ただし残高が減るにつれ影響は縮小していく
  • 引き落とし額:「5年ルール」のあるローンなら、毎月の支払額はすぐには変わらない(内訳が変わるだけ)
  • やること:家計の計画表を実際の数字に更新+繰上げ返済という選択肢を確認しておく

※記事中の金額は、わかりやすいように「残高1,000万円」のモデルケースで計算しています。実際の返済額への影響は、残り期間や返済方式によって異なります。

「金利上がったって、うちヤバいの?」

「ねえ、銀行から何か届いてたよ。住宅ローンの…金利変更?うちヤバいの?」

「結論から言うと、うちの場合は全然ヤバくない。変動金利が0.25%上がったっていうお知らせ」

「0.25%って、多いの?少ないの?ピンとこない」

「じゃあ計算しやすい例でいくよ。残高が1,000万円残ってるとして——」

1,000万円 × 0.25% = 年間約25,000円
利息負担が月あたり約2,000円増えるイメージ

「…月2,000円?サブスク1本分じゃん」

「そう。ただしこれは初年度の単純計算ね。残高は毎月減っていくから、利息の増加分も年々小さくなっていく。もちろん嬉しくはないけど、家計が傾くような話ではない」

「でも引き落とし額、増えてなくない?」

「あれ?でも今月の引き落とし、いつもと同じ金額だったよ?」

「そこがポイント。うちは元利均等返済っていう方式で、毎月の支払額がずっと一定なんだよ」

「じゃあ、増えた利息はどこに消えたの?」

「支払額の中身が変わったんだ。毎月の支払いは『元金+利息』のセットなんだけど——」

たとえば毎月の返済額が3万円だとすると、

  • 金利アップ前:元金 25,000円 + 利息 5,000円 = 3万円
  • 金利アップ後:元金 23,000円 + 利息 7,000円 = 3万円

「支払う金額は同じだけど、元金の減りがちょっと遅くなるってこと?」

「正解。それと、変動金利には『5年ルール』を採用している金融機関が多くて、金利が見直されても毎月の返済額は5年間据え置かれる。急に支払いが増えてビックリ、とはなりにくい仕組みになってるんだ」

「へえ、意外と優しい設計なんだね」

「さらに『125%ルール』もあって、5年後に返済額が見直されるときも、直前の1.25倍までしか上がらない。急上昇へのブレーキが二重にかかってる」

⚠️ 注意
5年ルール・125%ルールは採用している金融機関が多いものの、すべての商品にあるわけではありません。特にネット銀行などでは採用していないケースもあるので、ご自身の契約内容は必ずご確認ください。

「そもそも、金利ってどのくらいの頻度で変わるものなの?」

「変動金利は、適用金利は半年ごとに見直されることが多くて、返済額は5年ごとに見直される商品が一般的。だから金利が上がっても、支払額に反映されるまでにはタイムラグがあるんだ」

「これからも上がり続けたらどうするの?」

「でもさ、これで終わりじゃないでしょ?また上がるかもしれないじゃん」

「その可能性はある。日銀がまた利上げすれば、半年ごとの見直しで追いかけて上がる。ただ、金利の影響って『残高 × 金利』で決まるから、残高が減っていれば減っているほど、同じ0.25%でも影響は相対的に小さくなるんだよ」

残高別・0.25%上昇の影響早見表(単純計算)

ローン残高 年間の利息増 月あたり
3,000万円約75,000円約6,250円
1,500万円約37,500円約3,125円
1,000万円約25,000円約2,083円
800万円約20,000円約1,667円
500万円約12,500円約1,042円

「返済が進んでる家ほど、影響が小さくなっていくんだ」

「そういうこと。借りたばかりで残高3,000万円・残り30年の家庭と、返済後半で残高500万円の家庭では、同じニュースでも『重さ』がまったく違う。だから大事なのは、ニュースの見出しじゃなくて自分の残高で計算してみることなんだ」

「うちは何もしなくていいの?」

「じゃあ、うちは放置でOK?」

「基本はOK。ただ、やっておいたことが2つある」

① 通知書の数字を家計の計画表に反映した

金利・残高・毎月の返済額を、実際の数字でライフプラン表に更新。「シナリオ」じゃなくて「実績」で管理できるようになりました。通知書には変更後の残高と今後の返済予定が載っているので、写すだけです。わが家の計画表の作り方は定年まであと8年の老後シミュレーション記事で紹介しています。

② 「いざとなれば繰上げ返済」のカードを確認した

退職金や貯蓄で完済できる見通しがあるなら、金利が上がり続けても「返済を早める」という逃げ道があります。逃げ道がある人にとって、変動金利の上昇は恐怖ではなく、ただの計算の更新作業になります。

「なるほどね。じゃあ、浮いた心配の分、晩ごはん豪華にしていい?」

「月2,000円増えた話をしてたんだけど…?」

まとめ:金利上昇は「残高 × 金利」の面積で考えよう

  • 変動金利0.25%アップは、残高1,000万円なら利息負担が年間約25,000円(月約2,000円)増えるイメージ(初年度の単純計算。実際の影響は残り期間や返済方式で異なる)
  • 元利均等返済+5年ルールのあるローンなら、毎月の引き落とし額はすぐには変わらない(内訳が変わるだけ)
  • 金利の影響は残高に比例する。返済が進んで残高が減っている家庭ほど、影響は相対的に小さくなり、年々縮小していく
  • 通知が来たら、金利・残高・返済額を家計の計画表に反映しておくと安心
  • 繰上げ返済という選択肢を持っている人にとって、金利上昇は「調整可能なコスト」にすぎない

「金利が上がった!」というニュースの見出しだけ見ると不安になりますが、大事なのは自分の残高と残り期間に当てはめて計算してみること。意外と「なんだ、その程度か」で終わるかもしれませんよ。

金利上昇に負けない家計づくりのヒントは家計改善・節約の記事一覧にもまとめています。それでは、また次の記事で。

※ この記事は一般的な変動金利型住宅ローンを前提としたモデルケースです。実際の返済額や見直しルール(5年ルール・125%ルールの有無を含む)は金融機関や契約内容によって異なりますので、詳しくはご自身の契約内容をご確認ください。本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への勧誘を目的としたものではありません。