はじめに――なぜこの本を手に取ったか

私がこの本を読んだのは、52歳になって間もないころだった。定年まであと8年。「老後の資金は大丈夫なのか」という漠然とした不安が、ずっと頭の片隅にあった。

仕事はIT系の会社員で収入はそこそこある。でも貯蓄ペースは遅く、保険には加入当初のまま手を付けていないものがいくつかあった。投資は「難しそう」「損しそう」という先入観から、ずっと後回しにしてきた。

そんなとき、職場の後輩が「両学長の本、読んだことありますか?お金の基礎が全部書いてありますよ」と教えてくれた。YouTubeで両学長のチャンネルをいくつか見てみると、話がわかりやすくて一気に引き込まれた。本もすぐに購入した。

改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学

両@リベ大学長 著。「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」の5つの力を体系的に解説。YouTubeチャンネル登録者数200万人超(執筆時点)の両学長による、お金の入門書の決定版です。

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「お金の大学」とは?両学長と内容を紹介

「改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学」は、YouTubeチャンネル「リベラルアーツ大学」を運営する両@リベ大学長(以下、両学長)が著した書籍だ。

本書の特徴は、お金に関する知識を「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」という5つの力に分けて体系的に解説している点にある。専門用語をできるだけ使わず、イラストも多用しているため、金融の知識がほとんどない人でも読み進めやすい。

本書で学べる5つの力

  • 貯める力:固定費を削減して支出をコントロールする
  • 稼ぐ力:本業・副業で収入を増やす
  • 増やす力:投資(インデックスファンド・NISA)で資産を育てる
  • 守る力:詐欺・不要な保険から資産を守る
  • 使う力:人生の満足度を高めるお金の使い方をする

私が特に刺さったのは「貯める力」と「増やす力」の章だ。保険の見直しや固定費削減は「もうやってる」と思っていたが、読んでみると全然できていないことに気づいた。

また、投資については「インデックスファンドの長期積立が最もシンプルかつ有効な方法の一つ」という内容が、これまで漠然と感じていた恐怖感を取り除いてくれた。難しい銘柄選びをしなくていい、毎月決まった金額を積み立てるだけでいい——この考え方が自分には合っていた。

改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学
改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学 [ 両@リベ大学長 ]

実践①:楽天証券でNISA(S&P500)月5万円積立を開始

本を読んだ翌週、まず行動したのがNISA口座の開設だった。

それまで「投資はいつかやろう」と思いながら10年以上が経っていた。本書には「インデックス投資はできるだけ早く始めた方がいい」と明確に書いてある。複利の力は時間が長いほど大きくなる。52歳という年齢を改めて意識したとき、これ以上の先延ばしは禁物だと感じた。

証券会社は楽天証券を選んだ。楽天銀行との連動(マネーブリッジ)で普通預金金利が上がること、楽天ポイントをポイント投資に使えること、アプリが使いやすいという評判が決め手だった。

積立対象はS&P500インデックスファンドにした。「アメリカの代表的な大型株500社に分散投資する」という考え方がシンプルで自分に合っていると感じた。月5万円、新NISAのつみたて投資枠を使って毎月自動積立を設定した。

設定内容(2024年〜)

  • 証券会社:楽天証券
  • 制度:新NISA つみたて投資枠
  • 投資先:S&P500インデックスファンド
  • 積立額:月5万円(毎月自動引き落とし)

積立を始めてから、下落局面も経験した。数ヶ月で評価額がマイナスになったこともある。ただ、本書に「短期の値動きに惑わされるな。長期的に見ることが大事」と書いてあったのを思い出し、売らずに続けることができた。今は「下がったときこそ安く買えるチャンス」と思えるようになっている。

さらに本書がきっかけで、2025年2月にはリベシティ(両学長が運営するオンラインコミュニティ)にも入会した。同じ境遇の40〜50代の仲間がいて、情報交換ができるのが心強い。

重要:投資信託の基準価額は市場の影響を受けて変動し、元本を下回ることがあります。本記事の内容は特定の投資成果を保証するものではなく、投資勧誘を目的としたものでもありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

実践②:固定費・家計の見直し

投資を始めると同時に取り組んだのが「貯める力」の強化、つまり家計の固定費見直しだ。

本書には「投資に回すお金を増やすには、まず支出を見直すのが先決」と書いてある。収入を増やすより支出を減らす方が即効性が高い。この考え方は頭では理解していたつもりだったが、実際に明細を開いてみると「これ本当に必要か?」と思うものがいくつも出てきた。

見直したこと

項目 見直し前 見直し後
スマートフォン 大手キャリア 約6,000円/月 サブブランドへ変更 約2,200円/月
使っていないサブスク 3サービス 約3,000円/月 全解約 0円/月
電力会社 大手電力会社 プランを比較・切り替えで約800円/月削減

スマートフォンの乗り換えが一番効果が大きかった。正直、手続きが面倒だと思って後回しにしていたが、実際にやってみると1時間ほどで完了した。これだけで毎月約3,800円、年間で4万5千円以上の節約になる。

サブスクは3サービスを解約した。月数百円のものでも積み重なると馬鹿にならない。「3ヶ月ほとんど使っていないものは解約」を基準にしたら、あっさり絞り込めた。

固定費削減で生まれた余力(月あたりの目安)

スマホ代削減+サブスク解約+電気料金で、合計月約7,600円の節約効果が出た。これがそのまま積立資金の一部になっている。

実践③:保険の見直し

本書で最も「やられた」と感じたのが保険の章だ。

私は20代から加入していた死亡保険と医療保険をそのままにしていた。保険料は合わせて月2万円超。「万が一のために必要だから」と思い込んでいたが、本書を読んで考えが変わった。

本書では「公的医療保険や高額療養費制度の充実度を踏まえると、民間の医療保険は過剰になりやすい」という趣旨の内容が書かれている。また、子どもが独立した後は死亡保険の保障額を下げても十分なケースが多いとも書いてあった。

私の場合、子どもはすでに独立しており、住宅ローンも終わっていた。にもかかわらず、若いころに設定した高額の死亡保険をそのまま継続していた。FP(ファイナンシャルプランナー)に相談した結果、保険を大幅に整理することにした。

注意:保険の見直しは個人の状況(家族構成・ローン残高・健康状態など)によって最適解が異なります。解約や変更の前には、独立系FPや複数の保険会社への相談をおすすめします。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の保険商品の解約・加入を勧めるものではありません。

見直しの結果、月々の保険料を大幅に削減できた。この浮いた分も、一部を積立に回すことができた。

本書には「保険はリスクが大きく、自分では対応できないものに備えるもの。貯蓄でカバーできるリスクに保険をかける必要はない」という考え方が書かれている。この基準は非常にシンプルで、見直しの判断基準として使いやすかった。

40代後半から始めても遅くない理由

「もっと早くやっていれば」という後悔は正直ある。でも、それを言い始めたらキリがない。

私が大事だと思うのは「今日が人生で一番若い日」という考え方だ。両学長もYouTubeでよく言っている言葉だが、本を読んでからより強く実感している。52歳でも、定年後15〜20年以上の人生が待っている。その期間を豊かに過ごすための準備を、今から着実に進めることは十分意味がある。

具体的な数字で考えてみると、月5万円を年率5%(あくまで仮定)で8年間積立を続けた場合、積立総額は480万円、運用後の評価額は仮定上590万円前後になるとシミュレーションできる。将来の結果は保証されないが、何もしないよりは確実に違う。

40代後半・50代から始めるときのポイント

  • 元本割れリスクを理解した上で、余裕資金の範囲内で積立額を設定する
  • まず固定費削減で「投資に回せるお金」を作ることが先決
  • インデックスファンドのつみたてで、シンプルに長期保有を目指す
  • 保険の整理で浮いた分も積立に回す

本書は「今すぐできること」が非常にクリアに書かれている。難しい専門知識がなくても読めるし、読み終わった後に「何から手をつければいいか」が明確になる。40代・50代のサラリーマンが入口として手に取るには、ちょうどいい一冊だと思う。

まとめ・こんな人におすすめ

「お金の大学」を読んで、私は以下の3つを実践した。

  1. 楽天証券でNISA口座を開設し、S&P500インデックスファンドの月5万円積立を開始
  2. スマホ・サブスク・電気料金など固定費を見直し、月約7,600円の節約
  3. 過剰だった保険を整理し、保険料を大幅に削減

どれも本を読む前から「やったほうがいい」とは思っていた。でも「何から手をつけるべきか」「どこまでやれば十分か」が明確でなく、先延ばしにしてきた。本書はその判断軸を与えてくれた。

こんな人に特におすすめ

改訂版 本当の自由を手に入れる お金の大学

両@リベ大学長 著。お金の5つの力「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」を体系的に解説。40・50代の家計改善の入口として最適な一冊です。

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免責事項:本記事は個人の体験をもとにした情報提供を目的としており、特定の商品・サービスへの加入や投資を勧めるものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。元本保証はなく、過去の実績が将来の運用成果を保証するものではありません。税制・制度は変更される場合があります。最新情報は金融庁・各社公式サイトでご確認ください。