【見落としがち】定年退職して再雇用しない場合は『自己都合退職にならない』|同世代が知っておくべき失業保険のリアルと、52歳パパの本音
実は、これが大きな誤解です。定年退職で再雇用を選ばない場合は「自己都合退職」にはなりません。だから、失業保険は2ヶ月待たされずすぐにもらえる。最大1年間受給を遅らせる延長も使える。150日分(約5ヶ月分)の支給がある。
でも、これを知らない同世代がたくさんいます。私(52歳)も最近まで「定年退職=自己都合っぽい扱い」だと思っていました。
本記事では、定年退職時の失業保険の正しい知識と、「再就職がなかなか決まらない場合のセーフティネット」について、52歳パパの本音と一緒にお伝えします。
結論:定年で再雇用しない場合は『自己都合退職にならない』
最初に、この記事で一番伝えたいことから書きます。
これがどういう意味か。失業保険を申請するときに、自己都合退職と定年退職では、扱いがまったく違うのです。
自己都合退職と定年退職の違い
| 項目 | 自己都合退職 | 定年退職(再雇用なし) |
|---|---|---|
| 給付制限期間 | あり(原則2ヶ月間) | なし(すぐもらえる) |
| 受給期間の延長 | 原則できない | 最長1年間延長可能 |
| 給付日数(20年以上勤続) | 150日 | 150日 |
| 扱いの種類 | 自己都合 | 定年到達(契約満了) |
なぜこの違いを知らない人が多いのか
私もこれを最近まで知りませんでした。妻(12歳年下)が過去に転職を何度かしていて、その時に「自己都合退職になるか、満了になるか」で揉めていたのを横で見ていたので、「退職=自己都合=2ヶ月待たされる」というイメージが強かったのです。
でも、定年退職は別物。「会社が定めた年齢に達したことによる契約満了」として扱われ、自己都合とは明確に区別されます。これを知らないと、せっかくの優遇措置を使えません。
60歳定年退職時の3つの選択肢と給付金
定年退職といっても、その後の動き方によってもらえる給付金が変わります。大きく3つのパターンがあります。
パターン①:完全に退職して、別の仕事を探す
もらえるお金:失業保険(雇用保険の基本手当)
退職後にハローワークで求職活動を始める場合の標準的なルート。150日分支給で、月14〜21万円相当が約5ヶ月続きます。これが本記事のメインテーマです。
パターン②:同じ会社で再雇用される(給料が下がる)
もらえるお金:高年齢雇用継続基本給付金
定年後、同じ会社(または別会社にブランクなしで再就職)で、給料が60歳時点の75%未満に下がった状態で働き続ける場合。下がり幅に応じて最大15%相当が毎月支給されます。
パターン③:失業保険受給中に早く再就職が決まる
もらえるお金:高年齢再就職給付金
失業保険をもらい始めて100日以上残っている段階で、65歳未満で新しい会社に再就職した場合。前職より給料が下がっていれば、一定期間サポートが出ます。
本記事では、特に「パターン①:完全退職して仕事を探す」を中心に解説します。なぜなら、これが「再就職がなかなか決まらない」時の最大のセーフティネットになるからです。
失業保険の「3つの優遇措置」が大きい
定年退職での失業保険には、自己都合退職にはない3つの大きな優遇があります。これを知っておくと、退職後の動き方が大きく変わります。
優遇① 給付制限がない(すぐもらえる)
自己都合退職だと、ハローワーク申請後に2ヶ月の給付制限期間があります。この間、お金は1円も入ってきません。生活費は自分で賄うしかない。
でも定年退職なら、7日間の待期期間が過ぎればすぐに受給対象になります。実際の入金は申請から約1ヶ月後ですが、自己都合の2〜3ヶ月待ちと比べたら大きな違いです。
優遇② 受給期間を最大1年延長できる
通常、失業保険は「退職日翌日から1年間」の間に受け取り切る必要があります。でも定年退職の場合、申請すれば最長1年間、受給開始を遅らせられるのです(合計2年間有効)。
「定年後はちょっとゆっくりしてから、半年後くらいに転職活動を始めたい」という方には、この延長制度がとても便利です。
優遇③ 「自己都合」ではなく「契約満了」扱い
ハローワークの分類上、定年退職は「会社が定めた年齢に達したことによる退職」として、自己都合退職とは明確に区別されます。だから2ヶ月の給付制限が課されません。
- ① 給付制限なしでスピーディーに受給開始できる
- ② 最大1年延長で自分のペースで動ける
- ③ 「契約満了」扱いで堂々ともらえる
いくらもらえるか|150日分・月14〜21万円
具体的に、定年退職で失業保険をもらうと、いくらになるのか。
給付日数
雇用保険の加入期間が20年以上なら、150日分(約5ヶ月分)が支給されます。多くの定年退職者がこれに該当します。
1日あたりの金額
退職前6ヶ月間の給料(ボーナス除く総支給額)を180で割った金額の約45〜80%が、1日あたりの基本手当日額になります。
- 1日あたりの上限:7,294円(毎年微調整)
- 月額の目安:14〜21万円相当
- 150日分の総額:約100万〜150万円
金額の感覚
月14〜21万円というと、現役時代の給料からはガクッと下がります。でも、失業中の生活費としては十分な金額です。これがあれば、焦って希望に合わない仕事に飛びつかなくて済みます。
私が特に大きいと感じるのは、「希望の仕事をじっくり探せる時間が買える」こと。私自身、初めての転職になるので、興味のある仕事を時間をかけて探したい気持ちがあります。失業保険はその時間を支える「ベーシックインカム」のような存在になります。
手続きの具体的な流れ(誕生日起因のタイムライン)
私の場合、2034年2月1日が60歳の誕生日。この日を基準にした、リアルなタイムラインを作ってみました。
パターンA:退職後すぐに動き出す場合
60歳の誕生日で正式に退職。
退職後10日前後で、離職票-1・離職票-2が自宅に郵送される。
離職票・マイナンバーカード・写真2枚・通帳を持参。この日から7日間の待期期間スタート。
「雇用保険受給資格者証」「失業認定申告書」が渡される。
求職活動の実績を申告。失業状態と認定されたら、約1週間後に第1回振り込み。
4週間ごとに認定日があり、毎回約4週間分が振り込まれる。順調にいけば150日分の支給が約5ヶ月で完了。
パターンB:受給期間を延長してゆっくり始める場合
「春までは少しゆっくり、5月連休明けから本格的に転職活動を始めたい」という場合、受給期間を延長できます。
退職翌日から1ヶ月以内に手続き。まだ求職申し込みはしない。これで最長2年間有効に。
求職活動は不要。ゆっくり過ごせる。
ここからパターンAと同じ流れに。スタートを遅らせても、もらえる総日数(150日)は減らない。
失業保険と年金の同時受給問題
定年退職時の失業保険で最も注意すべき点がこれです。
失業保険と老齢厚生年金は、同時に両方もらえません。ハローワークで求職の申し込みをした時点で、年金が全額ストップします。
どちらが得か計算する必要がある
60〜64歳で年金を繰上げ受給する人や、特別支給の老齢厚生年金が出る人は、「失業保険の日額」と「年金の月額を日割りした金額」を比較する必要があります。
一般的には、失業保険のほうが日額換算で高いケースが多いです。だから、失業保険を優先するのが基本戦略になります。
パターンB(延長申請)の隠れた利点
実は、パターンB(受給期間延長)には隠れた利点があります。延長申請中の「リフレッシュ期間」は、まだ求職申し込みをしていない状態。この期間は年金を受け取れるのです。
つまり、「定年退職→数ヶ月は年金で生活→その後失業保険」という、両方を使う戦略も可能です。これは知らないと使えない裏ワザ的な使い方。
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再就職がなかなか決まらない時の備え方
ここからが本記事の本題です。「失業保険が切れる5ヶ月後までに、再就職が決まらなかったらどうするか」——これが同世代の最大の不安です。
シルバー人材センターという選択肢
多くの同世代が頼るのが、シルバー人材センター・シニア向け派遣です。私も先輩から話を聞いています。
シルバー派遣の話を聞くと、現実が見えてきます。長期雇用ではなく、限定的な仕事が多い。用務員のような仕事は魅力的に感じるけど、ガソリンスタンドの監視業務などは体力的に辛そう…
でも、「選ばなければ仕事はある」のがシニア派遣の現実です。プライドや希望条件を一度下げれば、何かしらの仕事には就ける。失業保険切れ後のセーフティネットとしては機能します。
失業保険を「次のステージへの助走資金」にする発想
もう一つ、私が考えているのが失業保険を攻めの戦略に使う方法です。
失業保険受給中は、ハローワークで職業訓練(公共職業訓練)を受講できる場合があります。条件を満たせば、訓練期間中は失業保険の受給が延長されることも。「失業保険をもらいながら、就労支援を受けて勉強したり、起業準備をする」——これは同世代にも開かれた選択肢です。
「決まらない」時の3段階対応
- 第1段階(〜3ヶ月):失業保険を受給しながら、興味のある仕事を探す
- 第2段階(3〜5ヶ月):条件を少し下げて、職種を広げる。職業訓練の検討
- 第3段階(5ヶ月以降):シルバー派遣・短時間労働も視野に入れる。年金繰上げを本格検討
大事なのは、「最初から妥協しない」ことです。失業保険があるからこそ、最初の数ヶ月は希望の仕事を探せる。その時間が、自分らしい60代を作る土台になります。
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52歳パパの本音|不安は尽きないけど、まだ準備できる
正直に書きます。60歳定年が見えてきた52歳の今、不安は尽きません。
私が今、抱えている不安はこれだけあります。
- ローン残高:金利上昇局面で、どう繰上返済するか
- 退職金:想定の800〜1000万に届くのか
- 新しい仕事:60歳で本当に見つかるのか
- 資産状況:S&P500が暴落していないか
- 健康保険:退職後どう繋ぐか
- 年金受給前倒し:本当にこの判断で大丈夫か
今から心配は尽きない。これが同世代の本音です。
でも、不安の正体を知れば対処できる
不安の正体を見ると、すべて「お金にまつわる具体的な問題」です。漠然とした不安ではなく、ひとつひとつに対処法がある。
例えば「再就職が決まらないかも」という不安に対しては、失業保険という具体的なセーフティネットがある。それを知っているだけで、不安が「対処可能な課題」に変わります。この記事を書いた目的は、まさにそこです。
知っていれば、選択肢が増える
失業保険の制度を知らないと、「再雇用しか道がない」と思い込みます。でも、知っていれば「再雇用しない」という選択肢が現実的になる。制度を知ることは、人生の選択肢を増やすことです。
52歳の今、私ができることは:
- S&P500の積立を続ける(最大の資産形成)
- ねんきん定期便を毎年確認する
- 制度の知識を蓄える(この記事のような調査)
- 健康管理を本気でやる(働ける体を維持)
- 興味のある分野を増やす(次の仕事の選択肢を広げる)
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まとめ|知ってる人だけ得をする制度
本記事では、定年退職時の失業保険について、52歳パパが本気で調べた内容をお伝えしました。要点をまとめます。
- 定年退職で再雇用しない場合は「自己都合退職」にならない。これが最大の見落としポイント
- 3つの優遇措置:給付制限なし・最大1年延長・契約満了扱い
- 20年以上勤続なら150日分(約5ヶ月)支給、月14〜21万円相当
- 2月1日定年なら、すぐ動けば3月から入金スタート
- 失業保険と年金は同時受給不可。事前に金額比較を
- 受給期間延長中なら年金が受け取れる(裏ワザ的活用)
- 再就職が決まらない時のセーフティネットとしてシルバー派遣・職業訓練・起業準備の選択肢も
- 不安は尽きないが、制度を知れば選択肢が増える
失業保険は、知ってる人だけが得をする制度です。今から準備すれば、まだ間に合います。
52歳の今から始めれば、60歳・65歳の自分が必ず感謝してくれます。